大量絶滅カウントダウン特集!
「次の大量絶滅を人類はどう超えるか」アナリー・ニューイッツ著、熊井ひろ美訳
今後どうすれば人類滅亡の危機を乗り越えられるのか、その生き残り策を提示しているのが本書だ。著者は、激変期に生存者として生き残ってきた生物のテクニックに学べと説く。たとえば、シアノバクテリアは持続可能なエネルギーを作り出す能力のおかげで最も適応力のある生物となり、コククジラは季節ごとに他海域に移動することを記憶し次世代にそのルートを伝えたことで生き延びた。そして、戦争と迫害に直面したユダヤ人は世界に離散し生き残りに成功した。
この離散、適応、記億の3つをキーワードに変化と妥協を繰り返すことの重要性を強調し、今後の人類の変化として地下都市や宇宙エレベーター、宇宙で暮らす肉体への変身にまで言及。その思考のスケールの大きさには驚かされる。
(インターシフト 2200円+税)