「新任巡査」古野まほろ著
愛予県警の警察学校を卒業した頼音(ライト)と希(アキラ)は、愛予署で3カ月の職場実習を受けることに。赴任日、挨拶のため入室した本多署長の執務机の上には、捜査中の女子生徒連続失踪事件の3人の被害者の写真が並べられていた。
翌日からライトは、愛予駅東口、アキラは同西口の交番で新任巡査として任務に就く。先輩らに立ち番や巡回連絡など交番警官の実務のイロハを学ぶライトは、ある日、親しくなったベーカリーの店員から女生徒失踪事件の証拠品と思われる小さなぬいぐるみを託される。
新人巡査の成長を描く青春職場小説にして、さまざまな伏線がラストで鮮やかに結晶化する徹夜必至の警察エンターテインメント。(新潮社 2600円+税)