「空から降ってきた男」小倉孝保著

公開日: 更新日:

 2012年9月9日にロンドンの路上で発見された死体は、アンゴラ発ヒースロー行きBA機の機体から墜落したと思われた。主脚格納部に潜んで密航しようとした男はモザンビーク出身のジョゼ・マタダ26歳。彼の身元を確認したのは、白人女性、ジェシカ・ハントだった。彼女はカメルーンの富豪ホセインの妻で、ジョゼはその使用人だったが、ホセインに2人の関係を疑われたため、出奔したのだった。新聞社の特派員としてロンドンに赴任していた著者がこの事件に関心を持ち、取材してみると、その陰にアフリカの難民問題が見えてきた。

 アフリカの貧困の実態をあぶりだす衝撃のノンフィクション。(新潮社 1500円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動