「寂しい丘で狩りをする」辻原登著
東京が大雪に見舞われた夜、映画の編集に携わる26歳の敦子は、殺人の前科のある押本にレイプされる。その後、敦子を脅迫してきた押本は警察に逮捕され、懲役7年の刑が下され刑務所に収監された。
事件から1年半後、事件を取材していた須山に再会した敦子は、彼の出版記念の会に誘われる。気まぐれで会に参加した敦子は、別の参加者から、服役中の押本が出所したら敦子を捜し出して殺すと話していると聞く。5年後、押本の出所が近づき不安を募らせる敦子は、探偵事務所の調査員・みどりに押本に関する調査を依頼する。みどりもまた、元恋人・久我のストーカー行為に悩まされていた。
追う者と追われる者が交錯する長編サスペンス。(講談社 780円+税)