「大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚)」平山夢明著

公開日: 更新日:

 江戸の庶民たちを主人公に描く時代物怪談集。

 深川の長屋に住む弥八は、仕事も続かず、賭け事と酒に溺れる日々を送っていた。ある日、賭場で顔見知りになった半三という男から、長屋の隣人で盲目の按摩(あんま)から金を奪い取る話を持ちかけられる。その按摩、佐渡の市は客の金をくすねて貯め込んでいるのだが、留守の間に探しても隠し場所が分からないというのだ。

 弥八は半三の部屋の穴から佐渡の市を見張るが、やはり隠し場所は分からない。そうこうしているうちに、借金取りに追われ、命が危なくなった弥八は、思い切って佐渡の市に按摩を頼み、自分の金を盗ませる。それをどこにしまうか見届けようという算段だったが……。(「地獄畳」)(講談社 600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭