「生きる職場」武藤北斗著
著者の経営する会社はパプアニューギニアから天然エビを輸入し加工している。その工場ではパート従業員の出勤日や出・退勤時間は自由だ。子育て真っ最中の母親が多いため、それぞれの生活にあった働き方をしている。パートの入れ替わりがなくなり商品の品質も上昇し、人件費も削減できた。
著者が居心地のいい職場の重要さに気づいたきっかけは東日本大震災だった。津波で破壊された父の工場を再建したが、工場長になったとき、それまで工場に足を向けない営業マンだった自分がパートにまったく信用されていないことに気づいた。
人を縛り、管理する会社からの脱却を目指した一人の経営者の挑戦ドキュメント。(イースト・プレス 1500円+税)