「バカになったか、日本人」橋本治著

公開日: 更新日:

 人気作家が呆れた世の中を斬る時評エッセー。

 東日本大震災と原発事故が起きたのは、著者が4カ月の入院生活から自宅に戻って1カ月後だった。まだ闘病は続いており、体力がないため、冷静(と似たような)状態で、世の中の動きを見ていたという。

 当時の菅首相は大震災を「戦後最大の危機」と表現し、「戦後」という時代区分の中の出来事として捉えた。

 しかし、この震災からの復興は「戦後復興神話」から決別した、新しい時代区分の始まりと位置付けないとどうにもならないと指摘。そんな震災直後の思いから、その後の原発騒動や原発以上に厄介な政治の問題、そしてそんな政治家たちを容認している国民のあり方まで、思考の手がかりを教授。

(集英社 520円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット