「<女帝>の日本史」原武史著

公開日: 更新日:

 日本史に登場する女性権力者=女帝の系譜をたどる歴史テキスト。

 東アジアでは、儒教の影響から女性が権力を持つことが忌避されてきたように見えるが、7世紀には中国、朝鮮、日本で相前後して女帝が登場する。推古天皇をはじめ、7世紀から8世紀にかけて、日本では女性の天皇が6人誕生している。推古天皇の時代には甥にあたる厩戸皇子(聖徳太子)が摂政として国政全般を行っていたともいわれてきたが、近年の研究では推古天皇は決して飾りの女帝ではなかったとの見解が有力だという。

 以後、女性天皇や、天皇や将軍の母や祖母が、いかに権力を掌握し、そして権力から遠ざかっていったのかを他国の歴史と比較しながら読み解いていく。

 (NHK出版 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」