「急行奥只見殺人事件」西村京太郎著
新潟県の大和町と入広瀬村で相次いで殺人事件が発生。さらに福島県会津若松・鶴ケ城のお堀で変死体が見つかる。新潟県警から東京出身の被害者の身元照会の依頼を受けた警視庁の十津川は、事件が只見線の沿線で起きていることに気付き、福島の変死体も殺人ではないかと疑う。
福島県警は事故死と断定するが、入広瀬村で殺された実業家・岸本と会津若松で見つかった宝石商・今西の所持品から、不釣り合いなラムネ菓子が出てくる。
やがて今西と岸本がともに銀座の高級会員制クラブの会員と分かる。しかし、大和町で殺された大学院生・川島と2人の共通点は見つからない。捜査に乗り出した十津川は急行奥只見に乗り、被害者の足跡をたどる。
只見線を舞台にした長編鉄道ミステリー。(祥伝社 660円+税)