「日本遺産に消えた女」西村京太郎著
十津川の部下・清水が同じマンションに住むめぐみを捜査1課に連れてきた。
ある会社で社長秘書をしているめぐみは、社長の工藤を助けて欲しいと十津川に訴える。今朝、出社しためぐみは、工藤の机の上にあった3通の脅迫状を見つけたという。3通目の脅迫状では、きょうが工藤の命日になると殺人を予告していた。工藤とは朝から連絡が取れないという。話を聞いた十津川は、工藤が実家のある大分県中津に向かっているのではないかと推測し、足取りを追う。しかし、大分県警から特急「にちりん」車内で工藤の毒殺体が見つかったと照会が入る。(「特急『にちりん』の殺意」)
他、紀伊勝浦など、日本遺産を舞台に繰り広げられる作品を編んだ十津川警部シリーズ傑作集。
(徳間書店 900円+税)