「昭和探偵2」風野真知雄著
テレビに出演して以来、昭和の謎に関する依頼が絶えない探偵の熱木の噂を聞きつけ、谷岡という女性が訪ねてくる。彼女の依頼とは、昭和52年に事故死した祖母・京子に関することだった。当時、48歳だった京子は、はやっていた「ラッタッタ」という乗り物に乗ってダンプカーと正面衝突したらしい。なぜ免許もないのに京子がラッタッタに乗ろうとしたのか、その理由を知りたいという。
手始めに事故現場で聞き込みを始めた熱木は、京都出身の京子が三軒茶屋の駅前で営んでいた京料理の店の常連客を見つけ出し、話を聞く。(「お祖母ちゃんはなぜ、ラッタッタに乗った?」)
平成の世に昭和の面影を探して歩く探偵を主人公にした連作シリーズ第2弾。
(講談社 640円+税)