「他人のセックスを見ながら考えた」田房永子著

公開日: 更新日:

 2000年代初め、男性向けのエロ本誌上で風俗店リポート漫画を描いていた著者が、さまざまな現場で垣間見た男性の欲望に対する違和感を本音でつづったエッセー集。

 人妻アロマオイルマッサージや、生身の女の子が苦手な男性用ラブドール専門風俗店、富裕層向けスワッピングパーティー、オナニークラブなどをときには利用客を装って潜入取材。そこで働く男たちや客、そして取材に同行する男性編集者らの言動に、「男たちのファンタジーの中の女たちは、あまりにも人格がなくて個性がなくて『女ってこんなもんじゃない!』としか思えない」。

 その折々に感じた戸惑いや憤りを明かしながら、男たちの性欲を通して世の中を考察する。

(筑摩書房 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動