「世界のすごいお葬式」ケイトリン・ドーティ著 池田真紀子訳

公開日: 更新日:

 ニューヨークやパリといった欧米の大都市の市民は、「死」と口にしただけで「唇をやけどする」が、メキシコ人は死と親しく交際する。メキシコ中部のグアナファトにはミイラ博物館がある。19世紀末には、公営墓地に埋葬されている死体に墓税がかけられていたが、税を徴収できなくなると、埋葬した死体を掘り返して新しい死者を埋葬する。死体は土壌の化学成分と気候の相乗効果でミイラになっているため、状態の良くないものは火葬し、状態のいいミイラは博物館に展示する。この博物館を訪れた作家のレイ・ブラッドベリは、何度も悪夢を見たという。

 アメリカ、インドネシア、スペインなど、さまざまな国の死者の葬り方を紹介する。

(新潮社 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    六代目山口組・高山若頭の相談役人事の裏側を読む

  2. 2

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  3. 3

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  1. 6

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード

  2. 7

    “路チュー報道”STARTO福田淳社長がフジ新取締役候補というブラックジョーク…堂本光一も痛烈批判

  3. 8

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

  5. 10

    ダウンタウン浜田雅功“復帰胎動”でまたも「別人疑惑」噴出か…中居正広氏「病後復帰」では陰謀論がワンサカ