「孤絶」読売新聞社会部著

公開日: 更新日:

 東京の下町にある「ごみ屋敷」で、71歳の男性が死んでいるのが発見された。約3週間前に病死したとみられる。30年ほど前に同居していた母親が死亡した後、相続などで他のきょうだいと対立して疎遠になったため、誰も近況を知らなかった。町内会長や保健師など心配してくれる人はいたが、本人が介護サービスなどの支援を拒んだ。

 こういう「ごみ屋敷」の住人は認知機能低下や精神疾患などにより生活能力や意欲を喪失した「セルフネグレクト」に陥っていることが多い。ニッセイ基礎研究所の調査では、孤立死の約8割が「セルフネグレクト」だった。

 ほかに介護殺人、幼児の虐待死など、社会から孤立した家族に起きた悲劇を掘り起こしたリポート。

(中央公論新社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動