「関ヶ原合戦は『作り話』だったのか」渡邊大門著
家康が幕藩体制を築く端緒となった関ケ原合戦は、歴史の重要なターニングポイントであった。しかし、合戦が膠着状態に陥った際に家康が小早川秀秋が陣を置く松尾山に向けて鉄砲を撃たせ攻撃への参加を促したなどのエピソードは、後に小説などで広まったもので、史実とは異なる。本書は、一次史料をもとに関ケ原合戦を改めて検証した歴史テキスト。
秀吉が後事を託した五大老と五奉行。歴史辞典などでは五大老が格上だったように伝えられているが、実際はほぼ同格だったという。以後、石田三成襲撃事件や家康暗殺計画など、関ケ原にいたるまでの政治状況や、大名たちの思惑と攻防、そして合戦の詳細まで。最新の研究をもとにその真実を描き出す。
(PHP研究所 900円+税)