「水葬」鏑木蓮著

公開日: 更新日:

 母と父親代わりの伯父に会わせる予定の日に、婚約者の千住光一は来なかった。寿退社を夢みていた初井希美は、光一の風景写真を載せている「週刊スポット」編集部に行ってみたが、デスクの尾坂も連絡が取れないという。宿泊する予定だった取材先の島根県邑南町の宿にもチェックインしていない。

 盛岡在住の光一の妹、菊池美彩(みさ)が上京して、2人で光一の部屋に入った。パソコンの転送ファイルには112枚の写真があった。光一は「限界集落」をテーマに撮っていたのだが、最後の写真だけは、どこか違っていた。島根に向かった希美は、その地が「限界集落」ではなくなりつつあることを知る。

 恋人の失踪の謎を探る社会派サスペンス。

(徳間書店 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動