<44>今更と思うんだ。もう二十年も──
桃地は五森祭実行委員の山科海花を連れて、学生課を訪ねた。
「鐵教官!」
五森祭の『私の主張』で教官が恋人に公開プロポーズするなど、学生の手本であるべき教官が云々──といつもの建前で山科学生の依頼を一蹴してほしかったのだ。
桃地はお見舞いに行くたびにそれとな…
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