<111>桃地教官には内緒にと言われていたけど
二十時、桃地はいつまでも学校の駐車場にとめたマークXジオの中にいた。運転席のシートを倒し、腕を枕に、ガラス越しの夜空を見上げている。
今日はいい一日だった。
彩子の一件で、桃地は教官としての自分まで見失いそうになっていた。自ら退職願を破り捨てた成瀬の一件で救われ…
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