「戦車の歴史」加登川幸太郎著

公開日: 更新日:

 戦争の象徴的存在ともいえる兵器のひとつ、戦車の誕生から地上戦の主役となるまでの歴史を世界各国の事情を交えながら俯瞰した1977年刊行の名著の復刻。

 戦車は第1次世界大戦の最中に、イギリスとフランスがそれぞれ同時期に開発に着手。ともに主な狙いは戦線に張り巡らされた敵の鉄条網の始末だった。そして1916年、イギリス軍が戦車50両をドイツ軍との戦いで苦戦を強いられていたフランスのソンムの戦場に投入。しかし、イギリスでは戦況を一変させた戦車への評価は低く、常に異端視扱いされた。

 対して、戦後、ドイツやソ連では敗戦や革命によって軍の伝統が失われ、戦車の開発が進み、それとともに戦術が発展していったという。日本を含む戦車開発の歴史をたどる。

(KADOKAWA 1694円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭