第一話 倫理的にあり得ない(36)貴山の手にはICレコーダー
涼子はソファの背もたれに身を預け、脚を組んだ。立ったままふたりのやり取りを眺めている貴山に言う。
「ちゃんと録れてる?」
貴山が羽織っていたジャケットの内ポケットから、小型の機械を取り出した。機械を確認し、頷く。
「ええ、大丈夫です」
貴山が機械のボ…
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