「学校で命を落とすということ」 安達和美著
14歳の次男の学校の庶務から電話があった。「雄大くんが4階から落ちました」。病院に行くと「死亡確認をお願いします」。喫煙して担任に指導を受け、その途中、窓から飛び降りたという。数学のノートに「いままでありがとう」と走り書きがあった。
雄大の友人が、以前から担任から体罰を受けていたこと、雄大が指導を受けた多目的室は「お仕置き部屋」と呼ばれていたことなどを教えてくれた。その後、著者が参加しなかった保護者会で、雄大と会ったこともないスクールカウンセラーが「雄大くんは以前から死にたいと悩んでいた」と発言したことを聞く。
息子の死の真相を学校側に隠蔽された母親の手記。
(あっぷる出版社 1650円)