「野菜売り場の歩き方」青髪のテツ著

公開日: 更新日:

「野菜売り場の歩き方」青髪のテツ著

 例に漏れず野菜も値上がりが続き、スーパーでは少しでも新鮮で長持ちするものを選ぶべく、目を光らせるようになった。そんな昨今に役立つのが、野菜の選び方や保存方法を教えてくれる本書。著者は長年スーパーの青果部に勤務してきた人物で、プロならではの野菜に関する知恵を伝授している。

 例えば、この時期おいしい春キャベツ。キャベツはずっしりと重たいものほどいいというのは知っていたので、春キャベツも重いものを選んで買っていたのだが、これが大間違いだという。冬キャベツは自身を凍結から守るために葉をしっかり巻いて糖分を蓄えるため、甘くてうまいものほど重い。ところが、春キャベツの場合は重たいものほど育ちすぎており、持ち味の葉の柔らかさも損なわれているそうだ。

 試しに軽いものを選んで買ってきたら、なるほど柔らかくて非常にみずみずしい。今まで喜んで食べていた春キャベツは食べごろを過ぎたものだったとは……。ちなみに半分にカットされたキャベツを買う場合は、切り口が黄色いものほど鮮度がいいそうだ。緑色のものは切ってから時間がたち、光合成で緑色に変わったものだとか。黄色い方が変色しているのかと思っていたが、逆だったとは知らなかった。

 保存のノウハウも役立つ。プチトマトはヘタがついたままだと水分が抜けやすく栄養も落ちるというので、買ってきたら冷蔵庫に入れる前にヘタを取り除くようにした。またキュウリやアスパラなど縦に伸びる野菜は、2リットルのペットボトルを半分に切った容器に縦に入れて保存。これらを実践したら、鮮度を保ったままの期間が明らかに延びた!

 貴重な野菜を最後までおいしく食べよう。 〈浩〉

(サンマーク出版 1430円)

【連載】毎日を面白くする やってみよう本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇