「パスファインダー・カイト」斉藤詠一著

公開日: 更新日:

「パスファインダー・カイト」斉藤詠一著

 33歳の櫂人は、有名な自然保護NGO「月読記念財団」に再就職。自然や環境の大切さを広める自然保護部普及課に配属され、研修が始まる。櫂人の前職については、財団内でも少数しか知らない。櫂人も新たに同僚になった課員にたずねられても元「公務員」とだけ答えている。

 入社早々、櫂人は彼を財団にスカウトした専務理事の氷室に呼び出される。ほかのスタッフの様子から企業出身の氷室は財団内で嫌われているようだ。氷室からは、大手総合商社・瑞光物産の丹沢の社有林について調べておくよう指示される。近々、その社有林で行われる自然観察会に財団も携わるらしいが詳しいことは教えてもらえない。

 自然保護団体に勤務経験がある乱歩賞作家による迫真のミステリー。

(角川春樹事務所 792円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭