「60歳からの『紙モノ』整理」渡部亜矢著
「60歳からの『紙モノ』整理」渡部亜矢著
家庭内の重要書類は、家のあちこちに点在しているとお目当てのものを見つけるまでに相当の時間を必要とする。そこで、片づけ講師である著者の整理術を参考に、紙モノの整理に取りかかってみた。片っ端からファイリングしてスッキリさせたり、どんどん捨てるという方法とは違い、いざというときに役立つよう分かりやすく、使いやすくまとめるのが本書のポイントだ。
まずは命に関わる「健康モノ」から始めてみた。ファイルボックスや小さめの衣装ケースを用意してひとまとめにしていく。とくに重要なのが既往歴やアレルギー情報で、紙に書き出したものを作り、これをスマホで撮影したら紙はボックスへ。お薬手帳もスマホのアプリで管理し、プリントアウトしたものをボックスに入れておいた。
パソコン周りやレターラックなど、あちこちに分かれていた健康診断情報や予防接種情報などもすべてこのボックスで管理することにした。意外なものとしては、スマホのパスワードやログイン情報、家のスペアキーなども健康モノのボックスに入れておくといいという。倒れたときなど緊急時の連絡等で必要になるためだ。
次に行ったのが「資産モノ」の整理。こちらもワンボックス化を意識し、不動産、預金、証券、保険などをまとめて入れたら金額が大きい順に写真を撮っていく。次にこの写真をプリントアウトし、金額順にホチキスで留めれば、実物をカラーで一覧できる財産リストが出来上がった。しまってあるだけでは分からなかった財産が“見える化”されただけで、将来の見通しまで明るくなった気がするぞ。
実家の紙モノ整理やリバウンドを防ぐ方法も紹介。先延ばしにせず今すぐやってみては。〈浩〉
(青春出版社 1650円)