「読めば分かるは当たり前?」犬塚美輪著
「読めば分かるは当たり前?」犬塚美輪著
日本人なら「日本語が読めるのは当たり前」と思われがちだが、「説明書を読んだのに間違えた」や「仕事に必要な資格のテキストを読んだが頭に入らない」「小説を読んでも面白さが分からない」など、読んでも分からないことは多々ある。
このように読んでも分からないのは、「読解力」がないからだ。読解力は何歳からでも高めることができ、そして絶えず鍛えていかなければならないものだという。
では、そもそも読解力とは何なのか。本書は、読解の複雑なプロセスを認知心理学の視点から丁寧に解説。その上で、目指すべき読解力の姿と自分の読解の癖やつまずきを知ることで、各人が読解力を高めるためのより良い練習方法を選べるようにする「読解力の地図」を示すテキスト。
(筑摩書房 990円)