「錦織決勝」で加入8万人! 使用料でもWOWOWニンマリ
アジア人で初めてテニスの4大大会決勝に進んだ錦織圭(24)の快進撃はさまざまな特需を生んだ。
本人が使用しているポロシャツやラケットが完売し、関連株も一時的ながら上昇。経済効果は3000億円超との試算も出たが、全米オープンを独占生中継したWOWOWも沸きに沸いた。
決勝前に新規加入の問い合わせが殺到し、営業担当者だけでは手が足りず、ほとんどの社員が徹夜で対応に当たった、と伝えられた。同社に問い合わせると、9月の加入件数は来月初めに発表できるとのことだったが、「お問い合わせいただいた件数でいえば、前年同期の約20倍の数がありました」(広報部)とのこと。同社の総加入件数は8月末時点で約264万件、過去最高は02年1月末の約270万件。錦織効果でこれを更新することが確実視されている。
■映像使用料は1分3万円
「一説には錦織の決勝を見たさに、実に8万人がWOWOWに駆け込み加入したって話だからね」と、広告代理店関係者がこう続ける。
「WOWOWは笑いが止まらんでしょう。民放局の中には、すぐに6万人は解約する、なんて負け惜しみの意地悪な声もあるけども、それにしたってウハウハだ。それに、民放もNHKもニュース番組やワイドショーで錦織の快挙を伝えているでしょ。あれに使う全米オープンでの錦織の映像は放映権を持っているWOWOWから買っている。他局が権利を持つ映像を使う場合、その相場はだいたい1分間で3万円だから、これだけでも大変な額になる。まさに錦織サマサマでしょう」
日本国内では必ずしも関心の高くないテニスの4大大会の放映権を、08年から獲得してきたWOWOWの苦労が報われた。