おかみさんのバルサン事件「ネタにしなきゃもったいない」
その後、またおかみさんが、やらかしたという。
「やっとの思いで空港に着いて、パスポートを出したら、5人分あるのに、次男のだけなくて、かみさんの失効したのと新しいのとが2つある。『どうして確かめなかったんだ』と言ったら、写真を見て確かめたと言い訳する。かみさんと次男は顔がそっくりなんです(笑い)。バカみたいでしょ。結局、僕と次男が翌日の便で行くことになって、むくれる次男をなだめるのに大変でした。ガリガリ君1本で機嫌が直ったからよかったですが」
■海外公演も多数
家族旅行でなく、仕事で海外へ行くことも多い。
「きっかけは、ドイツ人の通訳の、女性で落語が好きな方のお世話で、ドイツでやったのが最初です。それから彼女の人脈で、オーストリア、ベルギー、ポーランド、フィンランド、スペイン、スロバキアなどで公演しました。お客はすべて現地の方々なので、始める前に、江戸時代の生活様式とか、扇子と手拭いの使い方などを解説します。落語が始まると、高座の上に現地の言葉で字幕スーパーを出して聴いてもらいました。最初は字幕だけ見てるけど、だんだん高座と交互に見るようになる。我々が洋画を見るのと同じですね」