藤原正彦氏のユーモアに文藝春秋巻頭コラムの“品格”を疑う
え、これ大丈夫? ユーモアなのか。ユーモアにもなっていない。では本気?
「私の魅力に打ちのめされた若い女性は、私の真価をわからぬ知的に成熟していない者」と読めるのだが、二重三重に失礼しているぞ。
■知的な“ユーモア”についていけず頭がくらくら
で、これについて回収もせぬまま、話は本題に入り、「佳人と思しき方からいただいた誕生日カード入りのファンレター」の質問に答える。
内容は「日本が第一次世界大戦後のパリ講和会議で人種差別撤廃を提案した」という事実が世に知られていないのは何故かというものだ。
氏はそこに至る経緯を説明し、欧米諸国にある黄色人種への差別を延々と語る。そして太平洋戦争は人種戦争であり、敗北を喫したものの、その後アジアアフリカで独立が相次いだのは、日本の人種差別撤廃への努力の成果だと結論づける。その後Black Lives Matterにも触れるのだが、終始「日本人も人種差別をした」という厳然たる事実には一切触れられていない。