木村祐一のマルチな活躍を支える旺盛な探究心とこだわり
そうです! 「おいしい店」と同様に自分で足を運び、時間の許す限り実際に駅周辺を歩いて見つけたものだったのです。マルチなキム兄が、毎日出掛けていけるわけもなく、休日や仕事の合間を縫って全ての駅で下車して散策したのですから、恐らく数年の歳月をかけて“ネタ”を探したことでしょう。このこだわりが、キム兄の醸し出す雰囲気、味につながっているのだと思います。
■NSCの講師を約20年
また、私と同じNSCの講師として約20年近く活躍しています。コロナ禍の現在も、リモートで授業を行っています。私の場合はネタ見せ、ダメ出しが中心ですが、キム兄は賞金制の大喜利や、その時々で面白いと思うことをやっているようです。授業姿勢はいつも同じ。すべろうが受けようが“気にするな”と。これから芸人としてやっていこうと思うなら一喜一憂しても仕方がない。先のことを考えようというスタンスです。
以前、“最近の生徒たち”について話をした時、「そんなに変わりませんけど、ガツガツくる感じは減りましたよね」という話になりました。「質問のある人?」と呼び掛けても以前に比べて格段に少なくなっています。キム兄のように、自分からどんどん行動を起こしていくようでないと、なかなか結果は残せません。「遠慮と躊躇は敵!」。どの世界でも同じではないでしょうか。