著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

文化庁の「アーツ・フォー・ザ・フューチャー」は芸能者をナメてんのか

公開日: 更新日:

 いきなりだが、先日、ひどい話を聞かされた。ニトリの布団から顔を出してニカッと笑うCM画面でお馴染みの、青年だかおっさんだか分からない(実はもう50歳前の)中年役者の清水伸、本人から聞いた、文化庁は芸能者をナメてんのかという話だ。

 文化庁が「AFF(アーツ・フォー・ザ・フューチャー)」などと名乗って、“コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業”の枠に、申請したら補助金を出しますと、もっともらしいふれ込みで活動募集してるので、ならばと清水たちが新しく企画した「二人芝居」の公演の支援を申し込んだら、4カ月以上待たされた揚げ句に交付の対象から外されてしまったというのだ。

 5月に書類を提出し、自腹で芝居の稽古を始め、8月中旬の小劇場公演の直前になって、「あなた方は実績がないのでは……」と、たった1行の理由で返答されたそうだ。

 前売り券も売っていたし、劇場キャンセルも出来ないし公演するしかなく、充実支援どころか、大赤字だったとか。じゃ、4カ月間、何を審査されてたんだ? 実績って何なんだというわけだ。3密禁止で現場仕事が減り、時間の融通が利くバイトも見つからない中、せっかく新企画で公演したのに補助金ゼロとは。ニトリのお兄さんは浮草稼業の身を嘆いていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ上垣皓太朗アナを先輩アナが「容姿イジリ」→約4カ月後に大炎上のウラ

  2. 2

    別居認めたフジ秋元優里アナ 局内で有名だった“相手の男”

  3. 3

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 4

    数字も評価も上々『ライオンの隠れ家』は柳楽優弥、坂東龍汰、佐藤大空だから成立した

  5. 5

    橋本環奈は8人も…著名人のマネジャー「辞めた」「クビになった」の過去を振り返る

  1. 6

    国民民主党「“年収の壁”178万円に引き上げ」早くも腰砕け…識者が説く財源不足の一気解決策

  2. 7

    国民民主党ブチ上げ「大型減税策」には大きな罠…石破自民“丸のみ”なら英トラス政権の二の舞に

  3. 8

    甲斐拓也だけじゃない!補強に目の色変えた阿部巨人が狙うソフトバンク「Cランク」右腕の名前

  4. 9

    竜星涼&清原果耶「2年前の黒歴史」を“雑巾がけ効果”が塗り替える?10月期“リベンジマッチ”に要注目

  5. 10

    カトパンもショーパンも…フジ「女子アナ王国」は風前の灯