朝日ジャーナル元編集長・下村満子さん「田原総一朗さんとは長生き競争しています」
「『朝生』に出始めたのは、『朝日ジャーナル』を売るために目立つことをやろう、と思ったからです。最後に出たのはいつだったかしら。思い返せば、ずいぶんケンカしましたね(笑)。今年88歳になられた司会の田原さんとは今でも仲良しでお互いに長生き競争をしていますよ」
50代半ばにして朝日新聞社を退社した下村さんはなんと経営者に転身する。
「ワタクシはジャーナリストである一方で、父亡きあと、55、56歳のときに母を支えようと、両親の経営していた財団法人東京顕微鏡院を引き継ぎ経営してきました。記者とは対極のような仕事でしたが、社員が約380人いましたから必死で経営を学び、3年目には京セラの稲盛さんから、稲盛経営者賞をいただいたんですよ」
現在は経営の第一線を退き特別顧問を務めているが、ほかにも医療法人理事や公益財団法人の評議員なども務めている。
「でも、最も注力しているのは、『下村満子の生き方塾』の活動です。ペンの力で世の中を良くしたいとずっと奮闘してきたのに、良くなるどころか世の中はずっと後退しています。ワタクシは何をやってきたんだろう、もっと根源的な、命とは何か、生きるとは何か、という問いに向き合わなければいけないと、やむにやまれぬ気持ちで11年前に立ち上げました。20~70代の男女の塾生約50人と一緒に、年10回、小泉純一郎元首相や田原総一朗さんらを招いて、朝10時から夜9時まで講義を聴いたり、ワタクシも講話をしたり、みんなで座禅を組んだりしています。そうそう悩み相談を受けるYouTubeも始めました」