(4)ロス留学後、かつての勢いを取り戻せず78年にグループは解散

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 1975年8月、両親・きょうだい5人にスタッフ、親戚らも含めて総勢10人でロスに渡った。休養と音楽の勉強のためにビバリーヒルズに一軒家を借りた。返還前の沖縄に住んでいた僕らにとって米国生活に違和感はない。むしろ東京よりも暮らしやすかった。

 ロスのギタリストに付いてレッスンを受けながら、のんびり過ごす生活は快適だった。日本では疲れ切っていた僕らの顔にも生気が戻り生き生きとしていた。それでもマネジャーや長男らは日本の歌謡界がやはり気になるようだった。結局、1年足らずで帰国した。

 “大人になったフィンガー5”をコンセプトに活動再開。待ちかねていたファンで沸いたのも束の間、次第に人気も仕事もなくなっていった。

 当時の音楽界は、60年代後半から歌謡界を席巻した「ブルー・コメッツ」らグループサウンズは衰退。代わって吉田拓郎を筆頭とするフォークソングが台頭していた。歌って踊れる先駆者であり、僕らとかぶる存在だった「フォーリーブス」の人気は衰えなかった。ジャニーズ郷ひろみらを送り出し正統派アイドルブームが始まっていた。またフィンガー5と同じく“阿久悠&都倉俊一”の黄金コンビの楽曲で「ピンク・レディー」が世を席巻していた。

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