河瀬直美総監督の公式映画「東京2020オリンピック」早くも閑古鳥…最後まで呪われている?

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「まさかここまで不人気とは……」

 映画業界関係者から、こんなため息が漏れているという。3日から公開が始まった東京五輪の公式映画「東京2020オリンピック SIDE:A」(東宝配給)の客足が振るわないというのだ。

「都内のターミナル駅から近い映画館で、夕方の上映回の予約はわずか3席。平日だからなのかもしれませんが、同時刻上映の『トップガン マーヴェリック』や『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』はともに50~60席の予約ですから、東京2020は明らかに少ないでしょう。まさに閑古鳥が鳴いている状態です」(映像ジャーナリスト)

 河瀬直美氏(53)が総監督を務めた同映画は、24日から公開される「SIDE:B」との2部作で、5月下旬の「第75回カンヌ映画祭」のカンヌ・クラシック部門で公式上映された際には、観衆からスタンディングオベーションを受けた。

 この時、登壇した河瀬氏は「この映画が50年100年、私が亡くなった後も残り続ける映画であってほしいと思います」などと語っていたが、このままだと50年どころか、「早期打ち切り」になりかねない。

「呪われた五輪」の総仕上げ?

 振り返れば「東京2020オリンピック」は不祥事続きで、「呪われた五輪」などと揶揄された。

「福島原発事故の汚染水はアンダーコントロール」という安倍元首相の「嘘の演説」と、酷暑の夏を<アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候>と偽った「立候補ファイル」で世界を欺き、招致には成功したものの、その後は醜聞が連発。

 国立競技場の当初案は白紙撤回を余儀なくされ、公式エンブレムは盗作騒動で差し替えになった。

 さらに、招致活動をめぐる裏金賄賂問題が発覚したほか、女性蔑視発言で東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(当時)が辞任に追い込まれ、開会式の音楽担当者も過去に障害者を虐待していたというインタビューが明るみになり辞任。開会式・閉会式のショーディレクターは「ユダヤ人虐殺」をギャグにしたことが発覚し解任された。

「呪い」の総仕上げが、「記録映画の打ち切り」なんてシャレにならないだろう。

 市川崑氏が総監督を務めた1964年の東京五輪の公式記録映画「東京オリンピック」は国内外で高い評価を受け、公開時は多くの観客が映画館に詰め掛けたという。

 米ブッシュ政権を強く批判した映画「華氏911」など、数々の社会批判、風刺映画で知られるマイケル・ムーア監督ではないが、改めて「呪われた東京2020」とタイトルを変え、大会をめぐる過去の不祥事を集めて上映した方が興行収入は増えるかも……。

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