M-1ファイナリスト9組中5組が初進出 “ネオ・シュール系漫才”大躍進で風雲急!
オズワルド、ミキら実力派が敗退のウラで…
さらに「M-1の進化」については、新たなトレンドも感じたという。
「キュウやヨネダ2000ら、独特の世界観やテンポ、芸風を持った“ネオ・シュール系漫才”とでも呼ぶべきコンビも躍進するようになりました。これは“漫才か否か論争”が巻き起こった2020年の優勝者・マヂカルラブリーや、昨年の決勝戦で最下位ながら大きな爪痕を残したランジャタイあたりから顕著になってきたトレンドだと思います」
そのキュウの清水誠(写真右)は、決勝進出者発表会見で、喜びを自身のネタセリフ「めっちゃええやん」で表現。今大会決勝で唯一の女性コンビとなったヨネダ2000は、愛(写真右)が髪をかき上げながら「マニュアルの免許を取った冨永愛です」、誠(写真左)が頭にハンガーをつけて「ハンガースーパーフライです」と、結成3年目、最年少ながら大胆なボケを繰り出してみせた。
それにしても、漫才の賞はあまたあれど、ここまで注目される大会は珍しい。昨年、錦鯉が優勝した「M-1グランプリ2021」の世帯平均視聴率は、関西地区で28.8%(個人平均20.1%)、関東地区では18.5%(個人平均12.6%)。つまり関西で30%近く、関東で20%近くを叩き出す一大人気コンテンツだ。
「盛り上げるのがうまいのは確かなのですが、ここ数年、どんどん盛り上がってきていると感じます。最近は、かつてはなかったのですが、1回戦からしっかり予選の動画も配信していたり、暮れの決勝戦に向けて、ファンも芸人自身も、徐々に盛り上がる、まさに“国民的コンテンツ”になりつつあると言っても過言ではないでしょう。それだけに、かつてのように優勝者だけでなく、ファイナリストになっただけでも、ブレークして“一夜にして人生が変わる”コンビも増えています」
まさに暮れの風物詩となったM-1グランプリ、今年、勝利の女神がほほ笑むのは、どのコンビなのか。