「こんなに寄席の出番が多くなると思ってなかった。円丈師匠に時代が追いついた」
新作派の旗頭である小ゑんだが、実は古典を演じても面白い。なにせ真打ち昇進の際は、先輩10人を追い越して抜擢されたほどの実力派なのだ。
「古典の会もやってますが、やっぱり新作がメインですね。寄席でトリを務めた時、楽屋に居たのが、喬太郎、彦いち、白鳥と、新作派ばかりのことがありました。新作が差別されてた頃は、こんな時代が来るなんて想像できなかった。円丈師匠がやってきたことに時代が追いついたと言えます。師匠のおかげです」
改めて円丈の功績を称えた。
「僕自身、こんなに寄席の出番が多くなると思ってなかった。寄席でも新作落語が認知されたんです」(おわり)
(聞き手・吉川潮)