アクションに役柄の人生を宿す大事さを説く 岡田准一の武術愛
ジークンドー、カリ、USA修斗のインストラクター資格をも取得し、居合やブラジリアン柔術まで、たしなんでいる。いまや日本を代表するアクション俳優のひとりだ。西島秀俊、福士蒼汰、平手友梨奈ら岡田をアクションの「師匠」と呼ぶ俳優は枚挙にいとまがない。実際に「殺陣師」としてクレジットされていることも少なくない。
高校生にアクションを教える企画では「アクションで大事なのは、まずは自分のボディーコントロール」「次は相手との距離感。もうひとつがどう見えてるかというカメラとのポジション。3つのポジショニングがものすごい大事」など具体的な技術を教えていた(TBS系「V6の愛なんだ2019」19年9月23日)。
一方で「奇麗にやろうとしすぎだから、感情が乗ること」「やっぱ、気持ちが整ってないと本物っぽく見えない。今どうしても、みんなの中にはどこにも感情がない。どこで演者が、感情が役として乗るのか。これがまず凄く大事だから」「感情さえあればどんな殺陣でも違うふうに見える」(同前)と技術だけではなく、感情の大事さを説いていた。
「その人が培って来たものは、言葉や性格のように、動きに出ると信じている」(BABジャパン「秘伝」20年6月号)と語るように、岡田のアクションにはその役の「人生」が宿っているのだ。