ジャニーズJr.「性加害告発」の余波…民放は報道と忖度まみれの制作・編成が“せめぎ合い”

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 ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏(享年87)による「性加害」告発はさらなる波紋が広がっている。

 12日、日本外国特派員協会で、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏(26)が「合計で15回から20回ほどジャニーさんから性的被害を受けました」と実名・顔出しで明かしたことも衝撃的だったが、さらに会見で「当時ニュースにもなっていなかったので(ジャニー喜多川氏による性被害があることを)知らなかった」と答えたカウアン氏に、同世代のNHKの取材記者が「子どもたちの世代にはまったく届くような状況ではなかったと思う」とフォローを入れ、夕方のニュースで報じた“事実”は大きい。元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏はこう言う。

■“証言者がいる”ことで、噂から事件に

「今回の件が大々的に報じられるようになったのは、まず海外のBBCが報じたこと、会見の場所が外国特派員協会という“公的に近い場”だったことが大きな意味を担っている。週刊誌で報じられても曖昧になっていたジャニー喜多川氏による性加害が、海外から問題視され、本人が顔出しかつ、名前も公表。“証言者がいる”ことで、噂から事件レベルになった。今度は証言に対してジャニーズ事務所が回答する番になりました。『ウチは証言のウラがとれていないから』と報じなかった民放各局も証言者がいるものを報じないわけにはいかないし、NHKが報じても見て見ぬフリでは『民放はおかしい』という非難の声が大きくなるばかり。さすがに扱わざるを得ないところまできています。今、局内では、きちんと報じようという報道と、他の番組に影響させたくない制作や編成サイド上層部との“せめぎ合い”の状況だと思います。すでにジャニー喜多川氏本人の弁は聞けませんが、今回の告発に対する事務所の回答を視聴者も待っている。新体制のジャニーズ事務所をアピールするためにも、過去のことは清算、タレントの人格を守ることを確約し、身を正す必要があると思います」

 目先の視聴率を優先してジャニーズ事務所にだけ忖度が先行するテレビ。ますます「若者のテレビ離れ」が進むのも当然か。

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