ジャニーズ「謝罪動画」識者はこう見た…何から何まで玉虫色でジュリー社長の限界露呈
ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去、享年87)による性加害問題について、現社長の藤島ジュリー景子氏が14日夜、公式サイトで動画と書面で言及した。
今まで、ジャニー喜多川氏もジュリー氏の母・メリー喜多川氏(2021年死去、享年93)も黒子に徹し、一切姿を見せなかっただけに公の場に登場したこと自体は驚きだったが、コメント内容は社会常識的にもジャニーズファンにとっても納得のいくものではなかった。
「謝罪は生が基本、事態の大きさをみると会見形式にすべき」
同志社女子大教授(メディア論)の影山貴彦氏がこう言う。
「全てがクリーンになったわけではないが、創業者の性加害について言葉を発したという点でジャニーズ事務所、エンタメ界が一歩前進したのは間違いない。謝罪は生が基本ですし、事態の大きさをみると報道陣を入れた会見形式にすべきですが、裏を返せば今回の動画が精いっぱいということでしょう。
“恥ずかしながら知らなかった”という旨のご本人の弁は、一般企業の役員であれば知らないでは通らないでしょうし、事実関係も第三者機関設置も玉虫色。引責も考えておらず、謝罪として中途半端感は否めません。カウアン・オカモトさんと面会し『ご本人以外の他人のプライバシーに関わる問題や、臆測を助長するようなご発言に関しては、私の見解をお伝えさせていただきました』というのは、いままでと変わらぬ弱者への“無言の圧”になるでしょうし、改善とは言い難い。
ようやくテレビ局も報じはじめましたが、今、意見を述べているのは元局アナのキャスターたち。『THE TIME,』(TBS系)の安住紳一郎アナは『締め切りがあったから』と言及しなかったが、安住さんの意見が聞けるようになることが忖度からの幕開けになるはず。そして、全テレビ局員が他人事に思わず、取り組んでいただきたいと思います」
カウアン・オカモト氏も14日「ジュリーさんの発表を観ました、それを受けて近日中に動画出します」とツイッターで発信。今回の謝罪動画をきっかけに、ジャニーズの全体浄化を待ちわびるファンは多いはずだ。