今年の暫定No.1邦画は「渇水」主演の生田斗真はジャニーズの宝である。だが…
『ヤクザと家族』、『ビリーバーズ』、そして現在公開中の『波紋』。製作サイドが彼に求めるものはきまって「虚構と現実の架け橋」。磯村はそれに今回も見事に応える。日本映画界が彼の争奪戦を止める気配は当分ない。
うれしいことに、原作者の河林満は、複数回候補に挙げられながら芥川賞を逃したこと、没後ずいぶん経ってから作品が映画化されたことのふたつにおいて「第二の佐藤泰志」となった。さらにうれしいことには、今月末、髙橋監督のもうひとつの新作『愛のこむらがえり』が公開される。いま大輪の花咲くときである。
※映画「渇水」は6月2日から全国公開