著者のコラム一覧
スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。早大政治経済学部卒業後、博報堂に入社。在職中から音楽評論家として活動し、10冊超の著作を発表。2021年、55歳になったのを機に同社を早期退職。主な著書に「中森明菜の音楽1982-1991」「〈きゅんメロ〉の法則」「サブカルサラリーマンになろう」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。新刊「大人のブルーハーツ」好評発売中。ラジオDJとしても活躍。

1981年とは、70年代に息を潜めていた同世代が時代を席巻し始めた年なのだ

公開日: 更新日:

1981年の沢田研二①

 1981年がやって来た。今から43年前は、どんな年だったのか。

 この年、もっとも売れたシングルは寺尾聰「ルビーの指環」。もっとも売れたアルバムも寺尾聰「Reflections」。日本レコード大賞も寺尾聰「ルビーの指環」──。そう「寺尾聰の年」だったのだ。

 そして、アルバム売り上げで「Reflections」に続く2位は大滝詠一の「A LONG VACATION」。「寺尾聰と大滝詠一の年」とくくれば、当時の記憶がビビッドによみがえってくる人も多いのではないか。

「Reflections」と「A LONG VACATION」。「シティー」と「リゾート」という違いはあれど、ソフィスティケートされたイメージと、丁寧に作り上げられたサウンドという点では共通している。

 さらなる大きな共通点は──作詞・松本隆。「Reflections」にも収録された「ルビーの指環」と「A LONG VACATION」のほぼ全曲は松本隆の作詞となる。

 つまり81年とは「寺尾聰、大滝詠一、そして松本隆の年」だったのだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    元ソフトバンク「伊奈ゴジラ」の転落人生…淡路島で盗み84件総額472万円、通算5度目の逮捕

  3. 3

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  4. 4

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  5. 5

    テレ朝に“ナスD”超え「1億円横領」続々の過去…やりたい放題で解雇された社員のヤバい所業

  1. 6

    東洋大姫路・岡田監督が吐露「本当は履正社に再任用で残る予定で、母校に戻るつもりは…」

  2. 7

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  3. 8

    山下智久「正直不動産」映画化でひと儲け狙うNHKに「甘い」の声も…山P人気は下降気味

  4. 9

    レイズ看板選手「未成年への性的虐待容疑」で逮捕も…ドミニカは殺人も銃撃も「無罪放免」の実態

  5. 10

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在