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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<46>「労働時間が短くて済む」東欧の娼婦たちに人気だった日本人男性

公開日: 更新日:

「はいはい、約束のウイスキーよ」

 モニカはハンドバッグから数本のミニウイスキーの瓶を取り出して私のバッグに無造作に入れたのである。女性の労働時間短縮の貢献をしている日本人を褒めるべきなのか、複雑な思いを今でも引きずっている。

「社長、女性が来たようです。後はうまくやってくださいね」

 私はドン・ファンをコーヒーショップに残して交際クラブの社長とロビーに向かうと、エレベーターホールに背が高い亜麻色の髪の白人女性が立っていた。憂いを帯びたスラブ系特有の顔つきだった。交際クラブの社長が、コーヒーショップにドン・ファンがいることを伝えると、はにかむようにほほ笑んだ。

「ジン・ドブレー」

 こんにちは、と私がポーランド語をしゃべると彼女は目を丸くして嫌そうな顔つきになった。(つづく)

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