疲れる、ボーッとする…女性に多い「甲状腺機能低下症」とは?
甲状腺機能低下症は、血液検査でフリーT3、フリーT4という2種類の甲状腺ホルモン、TSHという甲状腺刺激ホルモンの量を調べればすぐに分かる。「フリーT3、フリーT4が減少」「TSHが増加(甲状腺ホルモンの減少で、甲状腺刺激ホルモンが増加する)」のどちらかに該当すれば、甲状腺機能低下症と診断される。
「甲状腺疾患の専門病院でなくてもできる検査です。ただし、普通に血液検査を受けるだけでは、T3、T4、TSHの値まで調べないことがほとんど。健康診断、人間ドックの項目にも一般的には入っていません」
先に挙げた甲状腺機能低下症が疑われる症状があるなら、「甲状腺の検査もしてほしい」と自ら申し出るべきだ。
治療は、不足した甲状腺を薬で補う。破壊された甲状腺は元に戻らないので、一般的には一生薬を飲み続けることになるが、1日1回の薬で、発症前と同じ生活を取り戻せる。
Aさんの妻も、治療1カ月で劇的に回復。夫婦で何年も苦しんだのが嘘のようだという。
橋本病のうち、甲状腺機能低下症になるのは30%ほど。橋本病の段階では治療の必要がなく、経過観察になる。