従業員半減で不調倍増…おさえておきたいうつ病必須知識
仕事でストレスゼロの人はほとんどいないだろう。「景気回復」といわれているが、それを実感できている人がどれくらいいるか…。だれが、いつうつ病を発症してもおかしくない時代。サラリーマンとして知っておくべきうつ病対策など、東京女子医大東医療センター精神科・山田和男教授に聞いた。
■同僚・部下のうつ病サインを見逃さない
山田教授があるメーカーの産業医から聞いた話だ。以前は心の不調に関する相談者数は月5~10人だったのがリストラで社員数が半分に減ったら、月の相談者数は2倍に増えたそうだ。
「社員数が減り、1人当たりの仕事量が増えたのが原因です。残業ゼロでもうつ病になるリスクはありますが、残業時間が増えるとリスクがより高くなる傾向があります」
残業が増えると、睡眠時間が減る。興奮状態の時に働く交感神経から、リラックス状態の副交感神経への切り替えがうまくいかなくなり、自律神経の働きが悪くなる。すると、精神の疲労が蓄積され、うつ病を発症しやすくなる。