【高血糖症】「毎日食べた全てをメモ。食事の順番を変え、5キロやせました」
永川さんは翌週、担当医に紹介された同病院の管理栄養士を訪ねた。
「とにかく2カ月間、食事の改善を行ってみましょうね。それでもHbA1cが下がらない時は、入院してください。これから1週間、食べたもの、飲んだものの名前、量をすべて正確に記録して、来週また来院してください」
こう指示を受けると早速、翌朝のコーヒーから朝食、昼食、夕食、それに酒の種類や数量までノートに克明に記録。1週間後、再び管理栄養士の指導を受けた。
「1日のカロリー目標は1600キロカロリーでした。最初はキツかったですね。病院食ぐらいの量で、食べる順番まで指導されるのです。最初は野菜から。それも根菜ではなく、ほうれん草やキャベツなど葉物野菜を先に食べる。次に豚肉や鳥肉などタンパク質の食材、最後は少量のご飯、そば、うどんなどの炭水化物類です。酒類は糖質が多く含まれる日本酒ではなく、焼酎、ウイスキー、ジンに。そんなアドバイスを受けました」
1回の診察代金は200円。食事内容の記録を持って2カ月間、都合8回通院した。体重が5キロ近く減り、肝心のHbA1cの数値は、7.9%から正常値範囲の5.4%まで落ちた。
「一日中お腹がすきますが、入院を思えば我慢もできます。今は、ちょっと食べ過ぎたかなと思うだけで怖いですね」
頭の中は食事のことでいっぱいだという。