実は眼精疲労? 目の表面乾く「偽ドライアイ」が急増中
ドライアイが増えているといわれるが、日本眼光学学会理事で梶田眼科(東京・芝浦)院長の梶田雅義氏は「それは本当にドライアイでしょうか?」と疑問を投げかける。話を聞いた。
「ある眼科医は『患者の8割はドライアイ』と言う。しかし、私は2003年の開院以来、延べで年間1万人近い患者さんを診ていますが、薬を使ったドライアイの治療が必要と判断する人は年間3人いるかいないかです」
では、その多くは何が原因か? 梶田院長は眼精疲労だと話す。
「軽い眼精疲労では目の表面が乾くため、ドライアイと診断されてしまう。ところが、眼精疲労によるドライアイは一時的な症状なのです」
眼精疲労が進むと、今度は涙がボロボロ出るようになる。ドライアイの症状として「まぶしくて涙が出る」というものがあるが、実は眼精疲労が進行したことによる涙の疑いがある。
梶田眼科の患者の中には、他院でドライアイの治療「涙点プラグ(涙の流出口に栓を差し込む)」を受けていて、「涙が止まらない。涙点プラグを抜いてほしい」と訴える“実は眼精疲労”というケースも少なくない。