痩せたいなら食事制限よりも「急ぎ歩き」で階段上り下り
「1000キロは歩けなくても、急ぎ足で歩くと消費エネルギーは倍になり、階段などで負荷をかけると消費エネルギーは4倍になります。こうした負荷をこまめにかけると、やせるのにも効果的です」(川上教授)
効果的運動に関しては、早稲田大学重点領域研究機構持続型食・農・バイオ研究所の田中史子管理栄養士もこう指摘する。
「ただ単にやせればいいというので摂取量を落とすだけでは、10年後には体も肌もボロボロになります。やはりタンパク質やアミノ酸、ミネラルなど総合的に栄養をとり、そして適度な運動でやせていくことが理想的です。しかし、一度、肥満体形になった体をやせさせるには並大抵の努力ではダメ。かといって極端な絶食も体調を壊します。だから、できることから少しずつ継続的に行うことが大事です」
例えば、急ぎでなければ駅や会社や自宅で、できるだけ階段を使用する。電車では座らない、歩くときは時々大また・速足で……、といった日々の小さな積み重ねが大事だという。これらを持続的にやることで、骨格、皮下脂肪、筋肉の身体組成のベースがしっかりと保たれる。
頭を使わない運動は、時間の無駄遣いなのだ。