自然な歩行も可能に 「義肢」の性能はここまで進化した

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「義肢は歩きやすさ、軽さ、コントロールのしやすさを重視しますが、そうした目標を掲げると、素材がカーボン、チタン、アルミ合金などになって価格が上がってしまいます。逆に価格が安いのは、素材が鉄やステンレスということになるでしょうか」(臼井室長)

 義肢の性能もどんどん進化している。近年はドイツなど外国製品が先んじているが、メカトロニクスを内蔵させ、人間の神経をコンピューターで制御する義肢もある。

「残された足からは汗が流れ、微弱の電気を発信しています。専門用語でこれを『筋電』といいます。この筋電をコンピューターで読み取ることで、義肢が人間の足に極めて近い歩き方をするタイプも登場しています。昔はこの機器が大きくて重く、女性には大変でした。今後の課題としては、この精密機器をどこまで小さくできるかですね」(臼井室長)

 ただ、義肢が完成してもそれで終わりではない。義肢を装具して、ハードなリハビリが必要だ。そして義肢の専門家が整備を何度も繰り返しながら、できる限り利用者の満足度を高めていく。

 義肢の製作は「障害者総合支援法」により、利用者は通常、費用負担が軽減される。

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