死亡者はHIVより多い 「結核」は“現在進行形”の病気だ

公開日: 更新日:

 結核は「過去の病気」と思っている人が多いのではないか? それは大きな間違いだ。

 フィリピンの結核活動家、エロイザ・セペダ・テンさんは、1983年生まれ。10年前、ひどい頭痛、階段から落ちるほどのめまいなどに襲われ、病院に搬送。「疲労」と診断されたが、再び倒れ、別の病院で結核と診断された。

 結核は「肺の病気」というイメージが強いが、脳にまで感染しており、結核性髄膜炎を発症していた。しかも、速やかに適切な治療が行われなかったため、薬に耐性ができて効かなくなる「多剤耐性結核」になっていた。治療は長引き、後遺症として視力を失った。

 結核は海外だけの話ではない。Aさん(45)は糖尿病でインスリン注射を打っている。この十数年、血糖値は安定していたが、半年ほど前から従来のインスリン量ではコントロールできなくなっていた。

 主治医のもと、さまざまな検査を受けたが、血糖値上昇の原因はなかなか分からなかった。一時は膵臓がんを覚悟したAさんだったが、最終的に判明したのは結核だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された