前立腺がん 70代は200人に1人が罹患するが手術率は27%
前立腺がんの手術は「開腹」「腹腔鏡」「ミニマム」の3種類が用意されています。
開腹手術がもっとも多いのですが、臍下から恥骨までを縦真一文字に切り開くという、かなり“豪快”な手術になります。また周辺にがんが広がっている場合は、肛門付近をザックリと切り開く術式も取られますが、今回は開腹手術でまとめてあります。
腹腔鏡手術は下腹部に2センチほどの切れ込みを数カ所つくり、そこからビデオカメラと手術器具を挿入する方法。開腹手術と比べて患者への負担が格段に軽くなります。熟練の技が必要とされているため、件数はかなり少なめです。しかし最近、手術支援ロボットを使った腹腔鏡手術が健康保険扱いになるなど、注目を集めているところです。
ミニマム手術(ミニマム創手術)は開腹手術と腹腔鏡手術を足して割ったような方法です。下腹部を数センチだけ切開し、そこから内視鏡や腹腔鏡を挿入して前立腺を切り取ります。腹腔鏡手術よりもやりやすく、開腹手術よりも創が小さいという利点が挙げられます。〈表〉に各年齢の患者数、手術数、死亡数をまとめました。