【早発閉経の不妊】卵巣に残る原始卵胞を活性化させる
手術で摘出した卵巣の余った部分は、凍結保存しておけば再度治療に使える。2人目、3人目の子供が欲しい場合や、未婚で将来、子供が欲しい人なども卵巣を凍結保存しておけば、原始卵胞は半永久的に保存できるという。
「早発閉経は発症前に『生理不順』の前触れがあることが多いです。将来、妊娠を望む女性で生理不順があれば、医療機関で『抗ミュラー管ホルモン』を測定(採血)して、卵巣の状態を確かめることをお勧めします。原始卵胞は時間がたつほど減ってしまいます。早発閉経の疑いがあれば事前に卵巣や卵子を凍結保存する対策が取れます」
卵胞活性化療法の費用は患者の状態などによって大きく違うので一概にいえないが、海外で卵子提供してもらうよりはるかに安いという。
■データ
(財)聖マリアンナ会東横病院を母体として1971年に創立された同大の病院。
◆生殖内分泌外来のスタッフ数=常勤医師7人
◆生殖内分泌外来の年間初診患者数=160~170人
◆卵胞活性化療法の実施数(2011年~)=約150件